【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第16章 ▼ひとりぼっち▼
「……は、はは!!でかい口叩くんじゃねぇよクソガキが!!お前がリリィを知ったように語るんじゃねぇ!!」
もう一度、高く振り上げられる拳。
「……なぁ、返せよリリィを」
その拳が、思い切り私の腹へとねじ込まれる。
「返せっつってんだろうがぁああ!!」
「ーーーーっ!!」
ああ、エルヴィン団長、私わかりました。
『シアル班長を……返してよ……!』
あの時貴方には私がこんな風に見えていたのですね。
「なぁ、おらっ!!なんとか言ってみろよほらっ!!」
こんなにも無様に、空回りしているように見えていたんですね。
「ぎゃっはははっ!!ルシアンやりすぎだって〜」
「あ、俺いいこと思いついたー」
擦れるたびに痛む身体の傷を必死に耐え隠し、私は周りの男を睨む。
「お前地下出身なんだろ?じゃあさ、俺たち地上の人間様が酒をご馳走してやるよ。こんな高価なもん、飲んだことねぇだろ?」