【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第3章 優しさと苦痛
「ため息なんかついてねぇでさっさと済ませろ。それが終わったら午後の訓練だ。ちんたらやってる暇はねぇぞ」
いやいや再び雑巾を手に取り、窓を吹き始める。人類最強がこんなに潔癖症だなんて聞いていない。
面倒だ。ばっくれてやろうか。
……と心の中では文句を言いつつも従っている私は偉いと思う。
「んっ………」
ふけていないと言われた上の窓に向かって背伸びをする。……届かない、これだから低身長は困る。
「なんだ、届かないのか」
「放っておいてください届きますから」
「俺には満身創痍に見えるが」
「それは貴方の目が腐ってるんですよ」
「なんだとこのクソガキ」
精一杯跳ねても届かない。クッソ……
「リーヴァーイー!!」
殺伐とした空気の中入り口から明るい声とともに入ってきたのは、
「は、ハンジさん!!」
私の敬愛すべき兵士、ハンジ分隊長だった。