【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第13章 嫉妬
「ねえエレン。ちょっと聞きたいんだけど」
「お、俺に答えられるかはわかりませんが……」
「はは……そんなに構えなくていいよ」
部屋を移動し、再び窓拭き。なんか昨日もこんな感じだったような気がする。
「もしさ、私に好きな人がいて、その人と付き合ってるとするじゃん?」
「えっ……!?ま、まあ……前提がちょっと想像しにくいですが……はい……」
思春期の少年にはちょっとアレな話題だったようだ。
「で、もし私の好きな人のことが好きな、自分よりずっといい女性がいるとわかったとするじゃん」
まあ正確には今は好きではないようだが……わかりやすく現在進行形ということにしよう。
「その場合、私がその女性に抱くべき感情ってなんだと思う?」
かなり抽象的な質問になってしまったが、他に聞くべき術がないしな……。
「あー俺もそういう経験はないのであれですけど……」
ないのか。なかなかの色男だというのに。
私は雑巾を絞る。
「嫉妬ってやつじゃないですか?多分、」
私は水の張ったバケツに思い切り足をぶつけ水をぶちまけた。