• テキストサイズ

【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】

第12章 捕獲作戦と古城


「エレンも被害者?」

「被害者というか……ええっと……」

苦笑いのエレンに私は話しかけた。もう夕方だというのに何度もダメ出しをくらいここにいるわけである。ペトラさんたちはとっくに夕食の用意に行ったというのに。
私は雑に窓を拭く。

「というか、アリスさんも掃除苦手なんですね、意外です……」

「別に苦手なわけじゃないんだよ、部屋だってそれなりに綺麗にしてるつもりだし。ただ私リヴァイ班の中ではエレンの次に新人だからね、あの人式の掃除にまだ慣れてないんだよ」

窓枠の細かなホコリの汚れを拭き取りながら私はため息をついた。

「はぁあ……ほんっと…面倒くさい……」

窓枠に体重を預け、もたれこむ。
綺麗好きじゃないわけじゃない。掃除くらいする。ただ面倒臭がりが講じてこういった細かい掃除は苦手なのである。

「なんかアリスさん、いつもと雰囲気違いますね」

「そう?まあエレン喋りやすいからね。ついいろいろ喋っちゃう」

ペトラさんたちの前では妙に気を張ってしまうし、兵長の前では別の意味で気を張ってしまう。
そう考えるとエレンは私がタメ口で話せる数少ない相手であるし、何より喋りやすい。思えばこういった話し相手は今までいなかった。もはやエレンのケア役というより私がケアしてもらっている気がする。
/ 375ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp