【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第11章 少年と優しさ
「クッソが…………」
王都へ向かう用意を済ませ俺は執務室にいた。思い切りペンを握れば折れてしまいそうだったのでギリギリのところで止める。
イライラしないわけがない。昨日あれだけの生殺しをくらっておき、トドメは朝のアレだ。あんなに無防備な格好されなにも感じずにいられようか。あいにくそこまで枯れてはいない。
これだから無自覚は困る。
_____コンコン
「……あ?」
「リヴァイ、私だ。そろそろ出る。ハンジたちも呼んできてくれ」
____グシャッ
「ああ、……了解だ……、エルヴィン……」
ノックを一瞬アリスだと勘違いした苛立ちで書類を握りしめる。とりあえずこの苛立ちは胸中深くに沈め、職務を全うすることにした。
俺はジャケットを着て扉を開いた。