【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第11章 少年と優しさ
「え、ええ……洗ってお返ししようかと……?」
深くため息をつく兵長。え、私そんなに呆れられるようなことをしただろうか……。
「……せめて下くらい履いていけ。昨日のお前の服ならそこにある」
「あ、……ああ……そういう意味ですか……」
兵長は小柄の割にはがっしりとしている。そのため同じ小柄の身とはいえ肩幅は全然違ってくる。肩はずり落ち袖も合っていない。
まあ、そりゃこうなるか。
「……すみませんお見苦しい姿を」
「っ……お前な………」
再びため息。
……何故だ、何故朝からこんなに呆れられている。
「……まあいい、さっさと着ろ」
「わっ……っと、了解です……」
投げつけられた兵服セットをキャッチしいそいそとズボンを履き、ジャケットを軽く羽織る。
「じゃあ、失礼いたしました……、その、またお昼前に……」
今は何より早くここを去ろう。恥ずかしいし、恥ずかしい。
そして何より恥ずかしい。
「……ああ、」
私は逃げるように扉を閉めた。