【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第2章 悪魔
頭に血が上りそうになる。自分は殺されかけたというのに、冷静に私の兵士としての力を見定め、人類にとって利となるか害となるかを判断する。自分の命なんて二の次に、人類のことを考える。ああ腹がたつ、この悪魔は、そうやって私の班を見殺しにした。"人類のために"。
「……私は人類を救うとか、そんな大義に興味はありません。調査兵団に入った理由だって、他の兵士たちほど立派なものじゃないです」
「……そうか」
表情を崩さない団長。
「……ただ、大事な人の笑顔を隣で守りたかっただけです」
その大事な人も、今や潰えた。
「今の私に生きる理由などありません。善意など不要です。どうぞ、ご処断下さい」
頭をさげる私に、小さく笑う団長の気配を感じた。足を組む兵長は私をただじっと見下ろしている。
「……そうか。面白い、君は私が思っていた以上の人材のようだ」
「は……?」
顔をあげると、楽しそうに笑う団長。……狂ってる、