第16章 うつみせの
その歌は急に流れた
お館様も気づいておられない
刀を持ち直して背に入っていた力を抜く
歌の流れ所
鬼が関係してあるに違いない
なにかが少し狂ってる気がした
障子をあけ
煉獄殿と宇隨さんを見る
彼らはこの歌が聞こえていない
「煉獄殿、宇隨さん..この歌って..「紫娜さん!!」」
え?
振り返ると煉獄殿と宇隨さんがそのお館様の声を聞いて障子を開ける様子が見えた
その隙間から見えたのは
私が倒れている姿だ
歌がまだ聞こえる
でも今までだって似たようなことはあった
これもその一種でしょ
「姉さん」
これが
どうか
私にとっての鬼滅が
終わりますように