第8章 久しぶり
「私は任務に行ってきますので決して帰ってくるまで濡らしたり外したりしないでください」
「あの、いつお帰りに...?」
「一週間後です」
ああ、もう胡蝶様の笑顔は信じないようにしよう
庭で三人が腕立てをしている
小さくて気づかなかったけど椿も善逸さんのとなりで頑張っていた
「紫娜ちゃぁん久しぶりだねぇ!もう大丈夫なの?元気になったぁ?」
「おめぇ誰だァ」
「おかげ様で落ち着きました
伊之助さん 紫娜です 別に覚えなくてもいいですが」
「私も一緒にやってもいいですか?」
「ああ、もちろんだ!」
上半身裸の三人に対して着物の私が暑くないわけがなく途中、着物を脱ぎ さらし姿になる
最初善逸さんがいちいちウザかったけど
本人もすぐ余裕をなくし庭には数を数える声が響くだけだった
「ちょっと!紫娜さん!何やってるんですか!」
近くをたまたま通ったアオイさんに怒られる
理由は左腕について
「一週間外すなと言われたのに汗をかいたら包帯も取らなきゃいけないじゃないですか!
今すぐやめてください!」
「なら左腕を使わなきゃいいんですよね?」
「はぁ...もう私は知らないですからね!」
結局右手だけで腕立てをすることになった
両手の時は椿が背中に乗っていたが炭治郎さんの配慮で普通の形に
その状態の私にとってあと百回という声は地獄に思えた