第8章 久しぶり
「あんさん 大丈夫かい?こき使って悪いようだけどこの野菜を街の緑の店に持ってっとくれ!帰ってきたら夕飯にしよう!」
「はい!」
久しぶりに袴を脱いで浴衣姿で歩く
確かにこっちの方が涼しい
緑の店...なかなか大雑把な
他にも緑の店はいっぱいあるのに...
「すみませんお尋ねしたいのですがここは向こうの畑仕事をしてい「そうそう!あれ、まって...あなた昨夜助けてくれた子でしょう!」」
やっと見つけてホッとした
もう野菜食べようかと思った
女性は最初に助けた人で、橙の浴衣が分かりやすかった 昨夜のような恐怖に脅えた感じはしないけど少し暗い顔 短くなった髪は丁寧に切りそろえたようだ
「じゃあこれお駄賃ね...
昨日は本当にありがとう!また来たらなんかご馳走するね!」
ありがとうございますと言ってその場を離れる
もうすぐ夜がくる
今日は子供の日...
不甲斐ないけど今日こそはちゃんと拐ってくれると信じよう