• テキストサイズ

上手に笑えるようになりました【鬼滅の刃】

第8章 久しぶり


荷物をまとめた
大したことはない
羽織として使っていた隊服と二枚の面
昨日できたばかりの面は椿の顔の大きさに合うか分からないが、目の周りに塗られている青い漆は光沢がある
そしてシグから貰った金平糖
ストレスを軽減させるらしい


「どうかお元気で、ご武運を祈ります」

「シグも今までありがとう」

涙が出そうになったが緩みすぎている涙腺を直そうとこらえる姿は子供のようだった

部屋をでる
見送りはできない
錦家の未だに分からない決まり事
ただし紫娜も紫遊佐も一度破っている


門を出て一礼をする
踏み出したところに呼び止める声が聞こえた


「紫娜!お前俺には何も無いのかよ!」

追いかけてきた紫璃は三人目の決まりを破った人だろう

「え、ごめん昨日のあれで良かったのかと
「次また辛くなったら!」」


走って来たのか
息を切らしている

「はぁ...はぁ...
次また辛くなったら、俺がいるから!」


ここで歩を止めたら紫璃が罰を受けてしまう
それでも声を無視してこれ以上歩むことが出来なかった

初めてできた友達を私だったら決まり破ってまで見送りしていただろうか

ああ、行きたくない
また一人になるのかな



「友達なんだろ?お前にとっての俺は!
だから...もっと頼れよな...」

最後は声が小さくなっていたが紫娜の耳にはちゃんと届いてる


友達以上になれる日が来るかどうかは分からない
それでも
最後に伝えたかった


「お前、負けんなよ!」






/ 337ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp