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【NARUTO】千手扉間

第10章 覚悟


「マダラの須佐能乎、うちはヒカクと仮面の万華鏡写輪眼をどうにかせねば、こちらの戦力は削られる一方だぞ。ワシは必然的に雷遁を使う仮面の奴が相手になるが、ヒカクは呪印封印術も使うからな…。他の千手の者では少々荷が重い。兄者はマダラで手一杯だろうが、少し戦い方を考えねばならんぞ」

「そんな事は分かっている。ヒカクの件についてはもう手を打ってある。…仮面の方はお前に任せる」

以前、扉間から名無しは仲間を逃す為に自ら囮になった事を聞いた。
自分が駆け付けた時には既に勝負は付いており、あの時はそんな事を知る由もなかった。

だから、名無しが戦っている姿も能力も何も知らなかった。
チャクラコントロールの技術に長けているのか、チャクラ量の絶対値は扉間より少ないが、それでもそれを上手くコントロールして戦っていた。
水遁を得意とする扉間に対し雷遁で対抗する所を見る限り、忍術では名無しの方が有利だ。

しかし、接近戦になるとやはり扉間の方に分がある。
幼い頃から大人用の刀を使い戦って来た扉間は自分よりも剣術に長けているし、柔術にも精通している。

それでも上手く写輪眼を使い避け、扉間の不意を付き中距離戦へと持ち込む流れを作り対処していた。
その戦い方を見ていると本当に名無しが今まで自分達と同じ様に「忍」として長い時間を生きて来たという事が分かる。

「…なぁ、あれから何か思い出したか?」

「くどいぞ。もう何度も言っているだろうが、ワシは兄者が言う様な奴は知らん」

相変わらず扉間が名無しの事を思い出す気配は感じられない。
恐らく名無し自身の意思で術を解かない限り決して思い出す事はないのだろう。
名無しがどんな気持ちで記憶を消し、扉間と戦っているのかと思うとただ溜息しか出て来なかった。
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