第3章 アガット
ケタタマシイ、アラームの音
「うわぁっ…」
そして、ケタタマシイ、俺の声
朝っぱらから寝室で…
俺の自宅の寝室で、騒がしいことこの上ない。
しかし…ベッドに呆然と座っている俺の横。
横にいる物体は、こんなに騒々しいのに起きる気配がない。
「あの…」
うつ伏せで寝ている…男…
しかも。裸。
俺も。裸。
Naked!
いや、強調してる場合じゃねえ。
「あの…あのお…」
声をかけてみても起きない。
いや、わかってる。
こんなにうるさいのに起きないから、声をかけたくらいで起きるわけがない。
見覚えのある…白い背中…
見覚えのある…髪…
見覚えのある、ケツの割れ目
これが、誰なのか
知るのが怖い
怖いけども
確認しなければ…
一体、全裸で俺たちは、このベッドで何をしていたのか
「あの…起きて…」
思い切って、うつ伏せで寝てる肩を揺すってみた。
「ん…」
「起きて…」
うつぶせ寝の顔が、こちらを向いた。
「…!!!」
やっぱり…
「しょ…翔くん…」
「んあ…?」
翔くんは、薄っすらと目を開けて俺を見ると、顔をしかめた。
「うっせーな…アラーム止めろよ…潤…」
「え?ああ…うん…」
あれ?