第7章 Coke+ポンパドール -Fseries-
「まぁさぁきぃ~~~脱げ~~~~げへげへ…」
なんかドリフのコントみたいな酔っぱらいが歩いてくる…
「…あれのどこが悲しんでるって…?」
「うううー!翔ちゃんのばかー!」
「もう…今日はバカバカ言われっぱなしだな…」
「いいから、お父さん…あれ、止めてきて…」
「はいはい…母さん…」
翔ちゃんが立ち上がって、千鳥足のカズヤを捕まえに行った。
「もお、そのまま寝室入れて寝かしつけてー?」
「ああ…ほら、行くぞ?カズヤ…」
「やらー…翔も脱げー…」
「火星に代わって折檻すんぞ、コラ」
「ぎゃーーーー!マーズでたぁぁぁぁ…」
うっひゃひゃ喜ぶカズヤの笑い声が廊下に逆戻りしていく。
「ううう…ごーかんされるかと思った…」
「ほーら!お兄ちゃん、泣いてないでしっかりしなよ…」
「だぁってぇ…」
半裸にされて半泣きになってる相葉さんをソファに座らせた。
「もお…いくらカズヤが悲しんでるからって、なにしてんのよ…」
そう言って、上に着てたフリースを相葉さんの肩に掛けた。
「…だって…カズヤ、ママさんが来るのすごい楽しみにしてたのに…おーちゃんも熱出すし…」
「まあ、しょうがないじゃん…?それに、来年海外行ってから、新年会するんだからさ…あんまり酔っ払いを甘やかすんじゃないよ?」
「わかってるけどお…誰だよ、ストロング買ってきたの」
「…俺…」
「えっ!?和!?」
「いいでしょ。たまには強いお酒飲みたかったんだもん…」
一本しか買ってないのに…
しかも隠しておいたのに、なんでカズヤ見つけるかなあ…
あ。あいつ、ねずみ年だ…
だからこっそり隠してあるお酒見つけるの得意なのか…