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カラフルCU【気象系BL小説】

第6章 シュガー・ビート


どれくらいそうしていただろう。
結構長い間、布団越しだけど智くんを抱きしめていたら、もぞっと智くんが動いた。

「翔ちゃん…」
「ん…?」

薄掛けの中でもぞもぞと体を動かして、こっちを向いてくれた。
目が少し腫れぼったくなってる。
俺のこと、まじまじと見て。
すぐ目を逸した。

「智くん?」
「……ありがとう」
「…うん…こちらこそ、だよ…?」

ありがとう…ずっとずっと
そばに居てくれて

ありがとう
嵐で居てくれて

ありがとう
あなたが…あなたのままで居てくれて


この時の俺たちは、きっともっと…言葉にしたこと以上のことを思ってて…

25年以上、一緒に居た
親よりも誰よりもずっと一緒に居た、その時間が頭の中で、早回しのように再生されていたんだろうと思う

そして
お互いが大事で、愛おしいって

そう智くんも思っててくれたんだろうなって、思う。


「ねえ…智くん…」
「ん…?」

ちらりと俺を見上げてくれる、目。
腫れぼったいけど、世界一かわいい。

「これからも、よろしくね…?」
「え…?」
「えって…これからも、一緒に居ようね?」
「……いいの…?」
「良いに決まってるじゃん」

ぽかんと開いてる、さくらんぼ色の唇を指で突いた。

「ここも…」

鼻先を突いた。

「ここも…ぜーんぶっ…智くんは俺のものだからね」
「ぶっ…ちょ、翔ちゃんっ…」
「俺も」
「え?」
「ぜーんぶ…智くんのものだから」
「…わ、わかってらぁっ…」

そう言うと布団をはねのけて、俺に抱きついてきた。

「全部、俺のもんだからなっ…櫻井翔っ!」
「おお!俺は大野智の男だからなあっ!」
「ぶっ…ちょおっ…」

真っ赤になった智くんが俺の胸板をぼかっと殴った。

「ぐっ……」
「あ、当たり前だろっ…お、俺だって櫻井翔の男だからなっ…」
「こ、光栄です…」

胸の痛みに耐えていたら、智くんが俺に馬乗りになってきた。
俺を見下ろすと、腫れぼったい目のままにやりと笑った。

「よし。じゃあケツだせ」
「えっ…!?」
「さっきの…翔ちゃんがイク瞬間の顔…最高に色っぽかった…胸、キュンてしたっ」
「えっ…!?」
「もう一回みたいから…今度は挿れさせろっ!」

忘れてた…この人、絶倫だった

「か、勘弁して~~~~~~~~~~!」






俺たちは、変態のてんさい。

【END】
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