第5章 ブーゲンビリア-Fseries-
ぼふんとふたりでベッドに乗っかると、もうむちゃくちゃにキスした。
最近、こんないっぱいキスすることがなかったから、なんか飢えた獣みたいになってしまった。
「た…食べられる…」
「ん…もう、食べたいな…?智くん…」
「うわぉ…もう、えっちな奥さんだな…」
「ふふ…俺、智くんより我慢できないもん」
「そうだった…だって初めてのとき、翔ちゃんが大胆に服を脱いで俺を誘ってきたんだ…がふ…」
思わず智くんの口を手で塞いじゃった。
「恥ずかしいからもう思い出さないでね?」
「なんでさ…俺、何回あれで一人で致したかわからんぞ」
「な、何いってんの!?」
「しょうがないだろ!?お腹に蓮がいたんだから!」
「あ…まあ…その…うん…」
がばっと体勢を入れ替えられて、智くんが俺に覆いかぶさってきた。
「今日は我慢しないぞ…」
「智くん…」
ぎしっとベッドが鳴って。
上半身を起こした智くんはTシャツを脱ぎ捨てた。
そっと、その胸板に触れる。
滑らかな皮膚を辿って、智くんの頬を手で包んだ。
「はやく…来て…?」
「ん…」
俺のパジャマのボタンを外すと、中に手を入れて。
首筋を舐めながら脇腹を撫でて、ズボンに手を掛ける。
それがもどかしくて。
思わず腰を動かしたら、ふふって笑われた。