第5章 ブーゲンビリア-Fseries-
「俺が…欲しいの…智くん…」
体の芯が燃えてしまうかと思うほど、身体が一気に熱くなった。
その笑顔が綺麗で。
そして、なんだか艶かしい。
藤田嗣治の裸婦像みたいに美しかった
しっかり絵の中から、俺のこと見つめてくる
あの目と一緒だった
「翔っ…」
何もかも…翔ちゃんにぶつけるように腰を振った。
もう止まらなかった。
狭くてすごく圧迫してくる中は、腰を動かすたびに粘液が増して濡れてくる。
それが、翔ちゃんが感じてくれてる証拠だってわかって、ますます訳がわからないほど脳まで気持ちいい。
「さとっ…あっあっ…智くんっ…」
翔ちゃんが叫ぶように俺の名前を呼んで背中を仰け反らせた。
その瞬間、今まで嗅いだことのない濃い匂いが、翔ちゃんの身体から飛び出すみたいに発せられて。
鼻孔に直撃した。
「ああああっ…」
目の前に火花が散った。
脳みそを殴られたような快感が来て。
「やべっ…あっ…も、イクっ…翔っ…」
翔ちゃんの身体ごと突き上げて飛ばすくらい、腰が動いて…
「智っ…ああああっ…」
頭を振り上げた翔ちゃんの髪から
汗が飛び散るのが見えた瞬間
俺も翔ちゃんの中に、ありったけを注ぎ込んだ。