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君がため【鬼滅の刃】

第5章 今夜、君と恋に堕ちる。【不死川実弥】




互いの荒い呼吸が浴室に反響している。

さすがに疲れたのか紗英は肩にもたれ、ぐったりとしていた。

「…大丈夫かァ?」

『…お水、飲みたい』

「ちょっと、待ってろ…」

あんだけ潮吹きまくったら、水不足だろうな…。

浴室から出て、冷蔵庫のミネラルウォーターを取って戻れば紗英は脚を開いたままの姿で、花弁は白濁にまみれ臀部をつたい床に流れ出ている。

その姿にまた欲を駆り立てられたが…ぐっとこらえミネラルウォーターの蓋を開けた。

「ほら、支えてやるから。口開けろ」

『ん…っ』

口に当て、水を流し込めばコクコクと勢いよく飲んだ。

『…っ、ありがと…もう、大丈夫…』

飲みきれなかった水が口の端から僅かに零れ顎につたっている。それをゆっくり舐めとり唇へ行き着くと…軽く唇を舐める。


「…可愛い…紗英」

蕩けた顔のまま、少し驚いた表情をしたかと思えばいつものように花が綻ぶような笑顔を見せた。

『実弥さん、大好きっ!!』

ぎゅうっと胸に抱き付いて温かい頬を寄せてくる。

ほら、いつだってお前のペースに巻き込まれていく。それが今はとても心地良いんだ。

「…俺も。お前が好き…ありがとう、待っててくれて」


視線を上げ、こちらを笑顔で見つめる紗英にそっと…キスをした。


■■■■■■


翌月曜日、カナエ先生と宇随はニヤニヤと…悲鳴嶼先生は泣きながら職員室で俺を出迎えてくれた…。

「…なんすか…?」

…まあ、言いたい事は大体察しているが。

「いやあ〜不死川もやぁぁっと男になったな!」

「ありがとうね〜宇随くん!」

「…幸せになってくれ…南無三…」

……は?

「待て…宇随…、は?」

「お前がいつまでもウジウジしてっから、もういっそ奪っちまおうかと思ったわ!」

「あら、ダメよ〜。練りに練った計画がパァよ〜!」

つまりあれか…この3人が企てた計画だったのか。宇随が異様に紗英に絡んでたのも俺にはっぱかける為ってか…。

目頭を抑え頭痛に耐える…。

「まあ…ありがとよォ…お陰様で落ち着いたわ…」


不死川(くん)がお礼言ったーーーー!!!!とギャイギャイ騒ぐ2人(悲鳴嶼先生は号泣)にうるせぇ!!と一喝し、良くも悪くも1日が始まる。

ただ一つ、俺の口角は上がったままだ。








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