第16章 そんな君さえ愛おしい【煉獄杏寿郎】
カチャン…と、思ったよりも控え目な音を立て手錠をはめられる。
ベッドの柵に手錠を通しているため、上に挙げられた私の腕は完全にそこから動く事ができなくなってしまった。
「…良い眺めだ。」
服を脱がされ、手錠しか身に付けてない状態の私を見下ろしながら杏寿郎は大きく喉仏を上下させ、ニヤリと微笑う。
その、光景にゾクゾクして…半分無意識に足を擦り合わせてしまった。
『…っ、は…嫌…見ないで……っ』
「それは無理なお願いだな!」
つぅ…と、指先を首筋から乳首に向かって滑らせて降りて行く。
『んぅ…っ、ぁ…!…ゃ…っ』
擽ったいような、じれったいような弱い刺激に声が漏れる。
「まずは、十分に濡らしてやらねばな。」
『え?、ぁ…っ!…っふぅ…ッ!!?』
くちゅくちゅと水音を立てながらのキス。
舌を絡めとられ、口内をくまなく犯されているような…
どっちの唾液か分からない滴が顎を伝い首へと落ちた。
キスに夢中になっていれば、乳房に手が伸び杏寿郎の大きな手で覆える程度の乳房が、その手の中で形を変えながら揉まれる。
『…っ、ひ…ぁ…ッ…つよ…っい…っ』
「む?…すまん。だが…ここは、食って欲しそうに立っているが?」
カリっ乳首を甘噛みされて、思わず腰が浮いてしまう。
「ほら…、…わかるか?」
上目遣いで私を見ながら、強めに噛んでは舌で転がし…腰が浮いてしまう度に、お尻を軽く叩かれる。
『ぁ、…っひ…ぅッ…きょ…っじゅろ…っ!…あ…ッ!』
「手錠され…噛まれて、叩かれて…腰を揺らすとは。…案外紗英の方がこちらの癖があったか?」
『あ、…っちが…ッ!…ぅ、んん…っ!』
「違うかどうかは…こちらに聞いてみるか。」
にこりと笑いながら、私の蜜口へと手を伸ばす。
『や…っ、杏寿郎…ッ!』
触らなくてもわかる…、…脚を割られただけでわかってしまう……
杏寿郎の熱い指が、其処をなぞる。
「…いつもより濡れているな。…もう口を開いて、待っているようだが?」
いつもの笑顔を見せながら、蜜口を中指で小さく掻き回し広げていく。
『あぁっ!…っ、ゃ…言わないで…っ』
「もう、挿れてしまいところだが…。そろそろこれを使おうか。」