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君がため【鬼滅の刃】

第12章 目印を探して【我妻善逸】




「…ちゃんと…喚かずに任務に行けるようになって…なんなら、柱になれるくらい強くなってさ…必ず、紗英ちゃんを迎えに行くから…、俺のこと待っててくれないかな…?」


『…善逸さんは、大丈夫ですよ。…待ってて、良いんですか?…本気にしますよ、私…単純だから…。』


「本気にしてよ!…ちゃんと…目印辿って…迎えに行くから。」



頬を撫でれば、ピクッと肩が震える。



それから…大粒の涙が、流れた。

俺が最初に振った時も、大怪我した時も、…決して流すことはなかった涙。


『…ありがとう、善逸さん。』



俺の大好きな笑顔で、泣きながら笑って…。…可愛いよ。好きな子の笑顔はやっぱり…別格だよ。



頬を撫でる手を顎へと移し、そのまま…紗英ちゃんに口付けた。



涙の味がして、少し塩っぱい。



何度も、何度も…角度を変えて口付ければ…次第に絡まる互いの舌。お互いこんな口付け初めてだと思うけど…、少なくとも俺は初めてだけどね!…だんだん硬く熱を持ち始める、アレ…。



口付けが、こんなに気持ち良いものだって知らなかった。


好きな人としてるから…?




『ん、…ッ…は…ぁ、あ…っ』


ダメだよ、そんな声出したら…。俺…止まらなくなるよ。しのぶさんに怒られるよ…。



意を決して、紗英ちゃんを引き離した。


真っ赤な顔して…口の周りは唾液で光ってて…。なんでそんな扇情的なの?ダメだって…本当。



『…善逸、さん…?』


ああああぁあ、不安にさせてんじゃん!!そりゃそうだよね!ごめんなさいね!でも、これ以上は危険なの!俺!!


「…ごめん、…あの…これ以上触れてるとさ…歯止め、きかなくなるから……紗英ちゃんの事…抱いちゃいそうだから…。」



ボソボソと話して、カッコ悪いな…俺。


『…さすがに、此処では…。』


ありがとう!!断ってくれて!!嬉しいけど…正直すげぇ複雑だけど!!俺の意志だけじゃ無理だからさ!!



「…あの、…良かったら…口で、しても良いですか…?善逸さんが嫌じゃなければ…?」








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