第3章 近づく恋心
ドキドキで心臓が飛び出してしまいそう。
時計の音よりも大きく聞こえて…。
胸に手をあてて、深呼吸。
「大丈夫、大丈夫…。じゃないよぉ////」
佐「…何してるの?」
「うきゃっ?!佐久間先輩!!」
私を不思議そうに見ている。
私から話しかけようとしてたのに…。
意識しちゃうよ、やっぱり。
「あの、あの!!こんにちは!!」
佐「…はぁ。本当に変な奴だな、お前。」
…?なんか変な声がしました。
低い、ちょっと怖いような声…。
佐久間先輩の口から…?
佐「お前がそんなんじゃ…裏が出るだろうが。」
「佐久間、先輩?」
だんだん縮まってくる、先輩との距離。
なんか今日の先輩…怖い。
目が鋭いし、黒いオーラが出てるし。
佐「可愛いから許してやるけど。」
私の顎に手をそえて…見つめる。
いつもの優しい先輩じゃない…。
「先輩……怖い…。」
佐「震えてるね。…そんなに怖い?」
先輩の行動に、びくっとしてしまう。
耳に優しくかかる吐息…。
なんでこんな事するの、先輩。
「先輩、どうして…。」
佐「俺がこんな奴だからだよ?」