第68章 不安分離症(ゾロ)
心地いいゾロの心音を聴きながら眠りについたからか、ここ数日のなかでいちばん眠れた気がして目を覚ました。
「ん…ぞろ、」
寝ぼけ眼でゾロの存在をちゃんと認識したくて、ぺたぺたと顔に触れる。
「起きたか…どうした?」
どうやら彼は起きていたようで。どれくらいの時間が経ったのかは分からないけれど、周りは夕暮れに包まれていた。
「…ぞろ、」
いまだに寝起きで呂律が回らない声で彼の名前を再度呼べば、大きい手のひらがわたしの顔に添えられた。
だんだん近くなってくる彼の顔に、意識的に目を瞑る。ちゅ、と触れるだけの口付けとともに漸く頭が覚めてきたのだと実感した。
「ライカ、」
彼がつむぐわたしの名前に、居心地の良さを感じて。今度は、わたしから彼に触れるだけの口付けをおとした。
その時、わたしの後頭部にゾロの手が添えられて。離れていこうとするわたしの唇を、ゾロの舌がこじ開ける。
ぬるりと侵入してきた彼の舌は、わたしのものを絡みとっていて。どこまでも侵入していこうとする彼にわたしはついて行くのがやっとだった。
それに集中していれば、ゆるゆるとわたしの双丘にふれる大きな彼の手。やがてそれは襟元から侵入してきて、直にわたしの双丘にふれる。時折、ぴんと頂きを弾かれたり摘まれたりしてくる彼の思うがまま、わたしは身を委ねていた。
「ライカ、」
再び名前を呼ばれてゾロを見るや否や、わたしは彼を跨ぐように座らされていた。
「な…恥ずかしい、これ…」
「おれしか見てねぇから、おれだけに集中しろ」
再び降ってきた口付けに、ゾロの首に腕を回す。双丘であそんでいた彼の手はやがて、わたしの太腿をするりと撫でると太腿の付け根にあるわたしの秘丘に到達していた。
「…濡れすぎ」
「だ、って…いじわる」
「はは、悪ぃ。」
ぐちゅりとナカに侵入してきたゾロの指。彼の指は長くて太い。わたしのいいところを知りすぎたソレは、執拗にわたしを攻め立てる。
「も、だめぇ…っ」
ぎゅうと彼に抱きつきながら必死に声を押し殺す。
「ライカ、イけ」
耳元でそんなこと言われたら堪らない。わたしは彼に強く抱きつきながら、快感の海に溺れた。