第66章 愛情表現(跡部景吾)
「も、っと…ほし…い」
「…仰せのままに」
縋るようにもう片方の腕を出せば、彼に抱き竦められた状態で腰を打ち付けてきて。彼に抱きついた状態で、子宮が降りてきているのが分かる。
「も、だめぇ…!」
「あぁ。一緒に、な」
「い、く…いく、けいご…!!」
「…頼華だすぞ、しっかり受け止めろ…!」
早くなった彼の動きに振り落とされまいと、彼の腰に足をまきつけて。私のナカがうねり締め付けたと同時に、最奥に彼の熱は放たれた。
どくどくと私のナカで動き回る彼の熱。引き抜かれると同時にごぽりと、白濁した彼のモノが流れてくる。
「は…大丈夫か、頼華」
「ん…へーき」
頭を撫でてくる彼の手は優しい。ふと、彼の背中の傷に目がいく。
「…ねぇ、それって」
「これか?…頼華の、だな」
「…ごめんね」
「謝るな。寧ろもっと付けてもいいんだぜ?」
男の勲章だ、と彼は笑う。
「俺だって頼華、お前に沢山痕つけてるしな」
そう言われて見てみれば、いつの間にか胸元や首元に噛み跡や赤い華が咲いていて。
「…もう、付けすぎだよ」
「まだ足んねーぞ?」
「…ばか」
「お前が可愛すぎるのが悪い」
私たちは目が合うと、ふたりで笑っていた。
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あれからふたりでシャワーを浴びて。今、私は起きた景斗に母乳を与えている。
「こいつ、大きくなるな」
「そうだね。きっと景吾くんみたいになるよ。」
景吾くんは隣で、私の作ったお弁当を食べていた。
「いつもありがとな。本当に美味い。」
「お口にあって何よりだよ。」
今まで幾度となくお弁当を作ってきた。財閥の主の奥さんだから、としても、どうしても私が作りたかった。
小さい頃からの小さな夢、それが自分の旦那さんへ作るお弁当だったから。どんなおかずを入れても、景吾くんは美味しいと言ってくれてその上感謝の言葉もくれる。
愛情表現
いつも彼が私にくれる最大級の愛情の
返事として
(あ!ぱ、ぱ!)
(…え!景吾くん聞いてた今の!)
(あぁ、聞いてた)
(そうだよ、パパだよ!)
(…勿論ママもいるぜ)
小さな命が私たちを包み込んだ。
end
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書いてて泣きそうだった。笑