第63章 SS(色々)
阿部隆也(おお振り) ※R18のため2ページ※
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『今から行くね!』という彼女からのメール。まだかまだかと俺は待っているのだけれど。
俺は美丞との試合中、怪我をしてしまって。今日まで安静療養で自宅にいる。親は仕事でいないし、弟は友達と遊びに行ってしまい自宅には俺一人。
久しぶりのふたりの時間に、はやる気持ちを抑えられない。
ピンポン、と鳴り響くチャイム。頼華だ。
「開いてるぞ!」
「お邪魔しまーす」
パタパタと歩く足音が近づく。
「あ!隆也!」
「よぉ」
客間に怪我をした足を伸ばして座る俺のそばに、頼華は座り込んだ。
「怪我、どう?」
「痛みはマシだ。どうもねぇよ」
「そっか」
あのねー、と彼女は話し出す。花井が、とか田島が、とか。俺が休んでいる間に何があったかを話したくて堪らないのだろう。けど、今の俺はそんな話はどうでもいいのだが。
「頼華、」
「ん?なぁに?」
「…おいで」
俺は頬杖をついたまま、左手だけを彼女に伸ばしてそう伝えると少し顔を赤らめた彼女は俺の言わんとすることを理解したのか俺の首に手を回してきた。
「あー、頼華の匂い…」
「た、かや…」
1日でも頼華に会わないとおかしくなる。それだけ彼女を求めていたから。
「なぁ、頼華」
「なぁに?」
「…部屋、いこ」
「え、でも…」
「大丈夫、心配すんな」
頼華の肩を借りて、2階にある俺の部屋まであがる。部屋までは、我慢しなくてはとなんとか理性を保って。
「ありがとな」
「…んーん、」
「ほら、頼華」
ベッドに座った俺を跨ぐように頼華を座らせる。彼女は俺の怪我を気にしていたけど、俺は頼華に集中しているからか全く痛みはなかった。
「頼華、目つぶって」
「っ…ん、ぅ…」
俺の言う通り従順に目をつぶった彼女に、初めから深いキスを落とす。もっと、奥に、感じさせたい、感じたくて。
「た、かや…ん、っ…」
キスを落としながら彼女の服の中に手を忍びこませた。柔らかいそれをふにふにと撫でてやればびくりと反応する彼女が可愛くて。さらに下に手を伸ばせば、覆ってる意味を成してない程にすでに濡れているのが分かった。