第52章 桃源郷(玄奘三蔵)
ばちゅばちゅと肌がぶつかる音と卑猥な音が室内に響く。今、俺と頼華しかいないこの空間で昼間なのにも関わらず求め合っている。
「1回だす、ぞ…!」
「げんじょ、きて、きてぇ…!!」
どくり、と俺の熱が頼華に注ぎ込まれて。だが今日はまだこれで止めてやれるはずもなく。熱を吐き出した俺のモノは、再び硬さを取り戻していた。
「ま、て…イッてる、まだいってる、か、らぁ…!」
「無理だ、」
「あっ…んむ、おかしくなっち、ゃ…ぁあ!!」
「もっと俺に乱れろ」
「げん、じょ…げんじょー…ぉ!!」
「あぁ、ここにいる」
俺の首に腕を回して縋りついてくる頼華があまりにも綺麗なものに見えて。あぁこいつは俺のもの、だと。
「いっ、ちゃ…いっちゃ、ゃぁああ!!」
「頼華…!!」
再び放たれた熱は頼華の熱と混じり合い、溶け込んでいった。
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あれから気づけば夕方で。何度、頼華のナカに熱を放ったのか分からない。俺もまだ若いななんて思いながらも、隣に目をやる。意識を飛ばした頼華は、今俺の横で眠っている。
「…頼華」
彼女の額に汗ばんで引っ付く髪を解いてやりながら、彼女の名前を呼ぶ。どうしても呼びたくなるその名前が俺をいつも掻き乱す。
「……好きだ、頼華」
眠る彼女にそう伝えれば僅かに微笑んだように見えた俺は、彼女を腕の中に閉じ込めて深い眠りに誘われた。
「仲良く寝てますね」
「ったく、鍵くらい閉めりゃいいのにあのクソ生臭坊主」
「いずれ起きて来るでしょう。それまでそっとしときましょうよ。」
「つーかあんな三蔵サマの顔、初めて見たわ」
「まぁ頼華さんに左右されてる三蔵を見ていると楽しいですよ」
「うーわ、何お前その性格」
部屋の扉の前で、悟浄と八戒が一部始終を見ていたのも知らずに。
桃源郷
___おれだけの楽園
(んー……玄奘…?)
(起きたか)
(…げんじょー、すき)
(なんだ急に素直だな)
(なんか言いたくなった)
(もう1回食われるか?)
(今はやだ…またあとでならいいよ)
(!…阿呆頼華)
end
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好きすぎて書きなぐりました。笑