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Amor vincit omnia__愛の勝利

第45章 女神様(サンジ)





あれから月日が経ち。ルフィがこんな彼女を放っておくわけもなく、今頼華ちゃんはおれたちの仲間になっていた。


こういう事を人一倍怪しむあのマリモでさえも、すんなり彼女を受け入れていた。



彼女は看護師なのを生かして、チョッパーの補佐役として傷を負うおれたちをサポートしてくれていた。





_______



彼女は決まってこの時間、丁度昼寝には最適の時間に甲板によく居る。おれは煙草を吸いに出たついでに、空を見上げる彼女の元へ向かった。



「…頼華ちゃん。」

「…サンジ。」


この時間、この場所で。彼女は天から降ってきた。



「…いつも空を見上げているのはどうしてだい?」



紫煙を吐き出して、彼女に聞いた。
空を見上げる彼女の横顔が、あまりにも儚すぎて。




「未だに”夢”なんじゃないかなって思って。」

「…夢?」

「うん。目が覚めたら”あっち”に戻ってて、これは”夢”になるんじゃないかなって」





”夢”か。たしかに彼女にとって、これは”夢”になるかもしれない。けれど、今はちゃんとした現実で。



「…戻りてぇの?」

「え…?」

「頼華ちゃんのいう、”あっちの世界”に戻りてぇのかなーって」

「…どうなんだろ」



分からない。と彼女は言った。




「…おれは居て欲しいけどな」

「…ふふ、ありがとうサンジ」

「あー…違う、そうじゃねぇ」

「なに_____!!!」








「仲間として、じゃなくて好きな人、として居て欲しい」
















好きな人から、そんなこと言われる世界ってどこ、なにそれ。なんて、全く頭が追いつかない。サンジが私を??なんの取り柄もなくて、戦闘では足でまといになる私が?みんなの傷の手当くらいしか出来ない私が???私はサンジがすき。それは、この数ヶ月で痛いほどに分かってる。



あの日。眩しい光の中から落ちてきた君の瞳に、射抜かれていたのはおれの方。


たとえ、生まれた世界が違っても



_____君は俺の
女神様

(そう。あの日降ってきたのは運命なんだと)
(彼は笑っていた)


(頼華ちゃんはおれのこと嫌い?)
(……好きに決まってる!!)

end



_____


トリップ難しい…
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