第31章 立ち塞がるもの(一方通行)
ここは、何処なのだろう。
わたしは、だれ?
……あぁ、そうかわたしは上条頼華。
あれ、打ち止め、は……
あ、無事、だね。
守れた、よかった。
あれ、なんで、あなたは、泣いてるの、?
_____!
だれ、わたしを呼ぶのは
あ。一方通行、なんで、泣いてるの
「……あ、くせら、れーた?」
「っ……頼華!!」
目を開ければそこには愛しい人。
なんで、泣いてる、の?なんて言えば、うるせぇ泣いてねぇ、なんて。
無意識に彼の顔に手を伸ばす。
あたたかい。
あれ、わたし、いきて、る?
「…な、んで。」
「…血流操作で止血したんだよ馬鹿野郎」
直に受けたはずの番外個体の攻撃だった。
一方通行のほうが動きは遅かったのだが、血流操作で頼華の止血を直ぐに行って。
それからは自分でもよく分からないが、”黒い翼”がこの事態の収集を行っていたのだ。
もちろん、番外個体にも血流操作をして止血した。
「…」
「あ、一方通行…?」
未だに一方通行に抱きしめられたままの頼華。
このまま、本当にこいつを失ってしまうと思った。打ち止めだけ居ても、俺の存在理由にはならないから。失ってしまう。その恐怖に俺は慄いた。
たとえ、こいつか、頼華が何者であったとしても、彼女が”敵”だったとしても_____それでも、俺は
立ち塞がるもの
__この俺がすべて壊してやるから
(その左手、魔術のモンか)
(たぶん。ね。)
(右手は…ありゃ何だ)
(当麻が”幻想殺し”なら、私のは”現実放火”(リアルブロッカー)なのかな、たぶん)
お前が魔術サイドでも科学サイドでも関係ねぇ。
俺は俺の帰りたい場所を、ただ、守るだけだ。
end
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なんだこれ切甘になってしまった…
甘いの描きたいー