第30章 楽しいなつやすみ!(ゾロ)
ナ「あ、いたいた!お待たせー!」
サ「……ンなぁんて素晴らしいんだぁぁぁ!」
ロ「ふふ、相変わらずね」
「……うるせぇなグル眉」
サ「あぁ!?なんだとクソマリモ!」
ウ「お前らおせーよ!」
ゾロ、がいる。
夏休み前に剣道部のサークルが忙しくなったゾロとは、2週間振りな気がして。しかもこんな格好、恥ずかしすぎる……!!
ル「ん?ライカはなんでナミに隠れてんだ?」
「あ、ちょ……ルフィ、!」
ルフィにナミの後ろから無理やり引っ張りだされてしまい、目のやり場もなく俯いてしまった。
サ「か、可愛すぎるよライカちゃぁぁぁん!」
「…あ、ありがと」
ナ「さーて!行くわよ、あんたたち!」
あとは好きにしなさい、とナミはゾロと私を置いて、みんなを引き連れて海に。目配せされウィンクまでされて……どうしろってのよ。
なんて思っていたら、目の前に大きな影が降ってきた。
「……」
「ぞ、ゾロ……?」
「……行くぞ」
「え、っ……ど、どこに……?」
________
ゾロに手を引っ張られて着いたそこは、みんなのいる海岸より離れた沖合で。
少し先にはまだ人はいるけれど、殆どこちらを気にしている様子はない。
「ゾロ……?」
「似合ってんな、それ」
「え……っ……あ、ありがとう」
良かった、ゾロに似合ってるって言われたー!わーい!なんて平和なことを考えていたのだけれど。
「……俺以外の前でその格好すんの、禁止な」
「……え、」
急に抱き寄せられて、心拍数がはやくなる。どくんどくんと聞こえる心拍は彼のものか、はたまた私のものか。
「な、なんで_____」
「……んな格好、誘ってんのか」
「ぅえ……っあ!!」
するり、と彼の手が水着の中に入ってきていやでも、びくりと反応する身体。
「ちょ、ゾロ……っここ海……!」
「あぁ?ンなもん、関係ねェ」
「だ、め、だ……って……っ」
やわやわと臀にあたる彼の大きな手。
ここは海、しかも外で、人がいるのに、押し返せなかった。