第27章 時間(ゾロ)
「ん……」
目を覚ませばまだ路地、なのかなここは……
ふと振り返ればグーグーと鼾をかいて寝てるゾロ。
あ、そっかさっきここで___
なんて考えるとボンッと火がついたように顔が赤くなるのが自分でもわかった。
「……起きたか」
「…ゾロ!」
がっちりと私の腰に回された手。2年前よりほんとにさらに、強くなったんだね、ゾロ。
「?どうしたの……!」
向き合わせでゾロの上に座ると、ゾロは私の肩口に顔を埋めてきた。
「…ゾロ?」
「……少しこのままで居させてくれ」
普段あまり甘えてこない彼が、あまりにも愛しくて。
目の前の愛しい緑頭を抱きしめた。
「…お前、髪伸びたな」
「まぁ…2年も経てばね」
「…長い髪も、似合ってんな」
「…ゾロも言うようになったね」
「…るせぇ」
「ゾロは、かっこよくなったよ」
目を合わせてそう言えば、また愛しい彼の口付けが降ってきて。
一味に会えない、彼に会えない2年間。
本当に長かった。
寂しくて、つらくて、泣いてしまうこともあったけれど、今生きていて、彼に会えて良かった、なんて。
時間
__あなたとの時間
2年間を埋めるように、
だいすきなひと、いとしいひと、
これからもずっといっしょに
時間を埋めていこう
(どこか行くか?)
(買い物したいな!ゾロは?)
(俺はお前と居れりゃいい)
(!……だいすき、ゾロ)
(俺はあいしてる)
(……私もあいしてるよ!)
繋いだ手を、離さないように
end
________
2年後、みなさんかっこよすぎますよね……
ゾロとサンジの色気にやられた。笑