第25章 Qualcosa da amare(XANXUS)
XANXUSが頼華と付き合い出してから、頼華にとっていちばん大切な日を間近に控えたある日。
未だにXANXUSへのプレゼントを決めかねていた。
「んー、何にすればいいのかなぁ」
ル「あなたがあげるものなら何でも喜ぶと思うわよ」
ベ「今回はルッスに一票。俺もそう思うんだけど」
ス「てかまだ決めてなかったのかよォ」
レ「ボスなら頼華様からなら何でも受け取ると思う」
んー、とヴァリアー幹部たちと会議室でXANXUSの誕生日について話し合っていた。
当の本人であるXANXUSは丁度ボンゴレ本部に呼び出されていた。
元々頼華をどこに行くにも連れて行っていたのだが、今日はXANXUSに無理をいって1人で行ってもらっていたのだ。
まぁその際にかなり不機嫌になっていたXANXUSなのだが。
マ「頼華自身をあげればいいんじゃないのかな」
「…へ??」
「「「「それだ!/それよ!」」」」
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10月10日、XANXUSの誕生日当日。
幸いなことに今日は任務の予定はなかった。
XANXUSは朝から頼華が見つからず、自室で殺気立っていた。
「…チッ。誰だ」
それを見越したかのように控えめにノックされた自室の扉。
スクアーロだった。
「ゔぉぉぉい、ボス」
「…うるせぇ、なんだ」
俺たちから。そうスクアーロは言うとXANXUSがふんぞり返るソファの目の前のテーブルに各々が準備したであろう酒をズラリと並べた。
「…あと、これ」
スクアーロから投げ渡されたのは小さな鍵。
「…何だこれは」
「まぁ行きゃわかる。」
じゃあな、そう言ってスクアーロはXANXUSの自室を後にした。
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XANXUSはスクアーロに言われた通りに鍵を手にヴァリアー邸内を歩いていた。
どの部屋かなんて聞かなくても何となく勘でわかった。
最近コソコソと準備していたのはこれか、なんて内心笑いながら。