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空と陸の距離
第12章 好き
「もう、会えないかな」
怖さが残る私の声。
でも、和さんはそれを鼻で笑って
頭をポンッと撫でてくれた。
「んなわけないでしょ。彼女に会いにくるのは彼氏の役目なんですからね?」
体温上昇中。
「ばれたら、大変だよね」
「平気ですよ」
「怪しいな~」
「ふふっ」
そんな楽しい会話の中。
気がつかなかったわけじゃない。
頭がくらついてきて
頭痛がして
視界が白く、濁っていく。
脳貧血かと思ったけど
それは地獄の前触れだった。
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