第10章 ママとパパ
言うべきか、悩んだでしょう。
私がすんなり許す人間じゃないことは
大野さんなら十分知ってる。
それでも話してくれたのは
この人の心に罪悪感が溢れていたから。
3年間ずっと、悩んでいた。
そんな顔をしている。
「松潤が怒ったって意味ないよ」
「だからって。だって、ニノの彼女だろ?」
「そうだけど」
「翔さんは平気なのかよ」
「平気なわけないよ」
「自分の彼女に、信じてた仲間キスしたら。翔さん平気なのかよ」
「好きになるかは人の勝手だけど、押さえ込むのは常識だろ」
沈黙を破ったのは、大野さんの謝罪。
「ごめん。本当にごめん。でも二人の結婚や悠のことは、本気で嬉しかったし、応援した。もう恋愛感情はない。だから、話した」
「大野さ「もうやめろよ」
潤くんを遮ったのは
寝室から出てきた相葉さんの声だった。