第10章 ママとパパ
「なんですか」
「いつかは、言わなきゃと思ってたんだけどね」
「うん」
お酒の入ったコップを
机の上に置いた。
「ちゃんに、キス、したことある」
「は?」
目を見開く私を置いて
潤くんが後を継いだ。
「キスした?」
「・・・」
「いつ?」
「結婚する前」
「なんで」
「好きになったから」
「ニノの彼女だろ?」
「・・・」
潤くんの張り上げる声に
うとうとしていた悠が目を覚ました。
私はというと、驚きのあまり
口も塞がらなくて
ただ大野さんを見るだけ。
まさか。
大野さんがとキス
「松潤落ち着けって」
「落ち着けるかよ」
「でも、過去のことだし」
「そういう問題かよ」
怒りを抑えようとする翔さんも
松潤を止められなかった。
「悠、俺と向こうで遊ぼうか」
相葉さんの誘いに
悠は黙って頷いて寝室へと行った。
「ごめん」
「ごめんて・・・」