第10章 ママとパパ
だいぶ私たちにアルコールが回り始めた。
アルバムを見終えて
雑談をする記念日。
「ねえ、俺らにも見せてよ。ちゃんの日記」
「イヤですよ」
相葉さんの我が儘をサクッと却下した。
見せたくなかった。
そこには、さんの
人生、願い、全てが記されてる。
特に、昔の男の話
夫の私としてはすごくイヤな話
でも、そのページに残るさんの涙の後
その男をどれだけ好きだったかわかる文。
そんなさんの詰まったものを
いくら皆さんでも
見せるのはイヤだ。
いつの間にか眉間にしわを寄せていた私に
翔さんが言った。
「うん。ニノの奥さんだし、ニノがイヤなら仕方ない」
「・・・すみません」
でも本当に、見せたくない自分がいる。
「ニノ」
更に悲しい目で私を呼ぶのは
またまた珍しく大野さんだ。