• テキストサイズ

空と陸の距離

第16章 おやすみ




たちまち新聞やらラジオやら
テレビのニュースやら・・・
私一人で独占しちゃいましたよ。

本当、なんだかすみませんねって感じです。
マスコミに付きまとわれたって
私が行くのは病院だけ。


もちろん四人に話したらびっくり
されちゃいましたけど。

だって、私パパになるんだもん(笑)



元気な産声をあげる我が子を、
さんが抱き抱える姿は
今でも瞼の裏に焼き付いています。

本当に幸せそうな顔をして。
四人と、私の両親とさんのお母さん
に囲まれて、私たちは結婚式もあげずに
子供を抱えたのでした。




”できちゃった結婚”によって
またまたニュース独占しちゃいましたけど

私はさんと悠と名付けた子の
側にいられるだけで、幸せでした。



「ほら、見て!和さん。笑ってる」
「寝てるんですよ」
「笑ってるんだよ」
「えーー・・・ふふふ」



このとき、人生初、大好きな人の前で
涙を流しました。

「あー悠、ほら!パパが泣いてるー」
「だまらっしゃい」
「泣いてる、泣いてるよ和さん」
「貴女ね~」







/ 124ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp