• テキストサイズ

空と陸の距離

第2章 捨てた希望


チンッという音がする。

ドアが開いて、屋上に出た。

フワッと、風が肌に触れて
気持ちいい。


真っ赤で、熟した柿みたいな夕日。


エレベーターを、降りて
柵のギリギリまで車椅子を進める。



いつもの場所に向かっていると
少し先に、いつもは見かけない顔がある。



黒い人影。

少し猫背な人。

片手を曲げてるから、
たぶん骨折かなんかして
ここに来た人かな。



その人に近づきつつ、
夕日を眺める。



「やっぱり綺麗だなぁ~」

思わず口から出た感想。

それに、そこの人が反応して
こちらを振り返った。



/ 124ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp