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かわいいひと

第14章 共感覚 【宇随 天元】




今年のキメツ学園祭はハロウィンが最終日となるので31日先生達は生徒から投票で仮装する事が決まっていた


伊黒 ミイラ男

宇随 ドラキュラ

冨岡 牛若丸

煉獄 妖狐

胡蝶 かぐや姫

不死川 狼男

悲鳴嶼 フランケン


「なーんで地味冨岡は実在した奴なんだよ!」

「あらぁ…ドラキュラ伯爵もいたわよね?」

ぶつぶつと文句を言いながらも生徒思いの先生達はしっかりと本気で仮装して
大きな篭の中に大量の飴をいれて校内を歩く



「トリック オア トリート!」

生徒に声をかけられては飴をあげていた


宇随 煉獄 冨岡 のバレンタインチョコ獲得数ベスト3の飴はすぐに無くなり何度も補充して用意した飴は昼過ぎには全て無くなった



最終日は15時までで生徒達はそれぞれの展示の片付けをする
宇随もドラキュラの仮装からいつものパーカーを着て美術部の展示の片付けを手伝う


「あー先生ドラキュラ脱いだの!?後で写真撮りたかったのにィ…」


美術部員からブーブーと言われながら片付けは終わり 最後にこっそりと残しておいた飴を部員に配ると後夜祭に生徒を送り出した



ドラキュラか…

大学の学園祭の懐かしい思い出に少しだけ浸る

美術準備室の窓を見ると後夜祭が始まりグランドにくべていた木に火が付けられオレンジ色の炎が上がった


「トリック オア トリート」


後夜祭も始まったのに薄暗い美術室に声が響いた

「もう飴は派手にねぇ 後夜祭はじまってんぞ!」


準備室のドアを開ける そこには赤い頭巾を深く被った 赤ずきん がうつむき立っていた
仮装は教師しかしてないのだが
赤ずきん は居なかった




「お菓子がねぇなら一緒にイタズラするか…赤ずきんちゃんよぉ 」


狼男からジャージ姿になった不死川がニヤニヤと笑う 隣の赤ずきんは動揺して震えているし…心音は早くなっている


「どうした不死川…赤ずきん地味に震えてんぞ?」

うつむいた赤ずきんの顔が分からなくて頭巾に手を伸ばすと 赤ずきんはビクリとして不死川の後ろに隠れた





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