• テキストサイズ

かわいいひと

第12章 私の太陽 令和編【煉獄杏寿郎】



「じぁね!叶ちゃん行ってきます!」


「うん!」


保育士さんと叶芽(かなめ)に手を振られて保育園から徒歩10分のキメツ学園に着いた


今日からこの学園の中等部の食堂で栄養士として勤務する
前任の栄養士は結婚して旦那さんの里に帰る事になったらしい
本当なら来年の結婚式の後だったらしいのだけど、おめでたになり悪阻が酷くて休職、後任が決まり次第引き継ぎをして退職の流れだった…が

後任の私が決まると、ホッとしたのか倒れて入院してしまった…
私は引き継ぎもなく仕事も1週間前倒して行く事になってしまった







「おはようごさいます!
白井海景(しらいみかげ)です今日からよろしくお願いします」



食堂はパートさんも含めて10人だ

2日前に顔合わせの挨拶はしていたので、みんな笑顔で迎えてくれた














新しい土地、新しい職場、新しい仲間…食堂のみんなは優しくていつの間にか緊張もほぐれ楽しかった…


一番気にかかっていた叶芽の新しい保育園も、台所で料理をする私にまとわりつきながら保育園の事をずっと楽しそうに話しているので安心した




学園の食堂なので仕事は5時に終わり残業もない

保育園には歩いて10分、バスに乗りアパートまでだいたい15分、スーパーに寄っても6時位に家に着く
それからはバタバタとするけど叶芽を9時前には寝かせられるから本当にこの職場が決まって良かった…






添い寝をしているとすぐに深い呼吸をして叶芽は眠ってしまった



残りの家事を終わらせてミックスナッツをつまみにビールを飲みテレビをぼんやりと眺める



うん…私は幸せだ…今の人生の決断に後悔なんかしてない





















私の両親は「おひさま食堂」と言う食堂を開いていて美味しいと評判の店だった


私が短大を卒業する年に両親は交通事故に巻き込まれ4歳の叶芽だけが後部座席に着けていたジュニアシートで守られすり傷だけで助かった



/ 396ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp