第11章 雪の日に始まる【冨岡 義勇】
無邪気な笑顔の冨岡が三葉の目に入る
「駄目だ…俺から言わせてくれ」
早く言ってくれと言わんばかりに三葉は首を縦にぶんぶん振り待っている
「はい!」と言う返事の準備は万全で涙は引っ込んでしまいニコニコと冨岡の言葉を待っていた
「三葉…俺のお嫁さんになってく…」
「なりたい!なります!絶対に冨岡さんを幸せにします!」
「おい!三葉!」
冨岡と三葉は声をあげて笑う
声をあげて笑ったのはいつの日以来だろう…
冷たい風が吹き雪が舞うこんな日ですら心は温かい
三葉が居ればきっとこれからの未来はきっと明るい
「幸せになろう2人で…」
抱きしめた三葉は柔くて温かくて桜の匂いがした
ー終ー