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かわいいひと

第1章  歩く姿は… 【不死川 実弥】





胸のドキドキがおさまるくらいに抱きしめあった頃、そっと離れて私を見つめる




「今度お前の村の近くで調査の任務がある」




家族が鬼に襲われてからもう半年以上は過ぎていた

あの夜の事を思いだし、無意識に鬼に噛まれた左肩に手がいく







「お墓に行けたら、私は元気にしてるって伝えて下さいね」





「…自分でいえよ、行くか?一緒に」





「ダメです、約束守れません」



【条件がある、泣くな】それが不死川様と一緒にいれる約束だから





「あの約束はわすれていい、俺が守るから」



頬に触れられて、ゆれる瞳を見つめるけど覚悟ができず、左肩をギュッと握った




肩をつかむ私の手をはらい、不死川様が着物の合わせを広げ左肩が露になる




「えっ!ちょっと待ってください!」




「どうせ全部見るし触る…」




息を飲むのが分かった




私の体には鬼の毒が濃かったせいで左肩には噛まれた歯形が、背中には鬼の唾液の流れた跡が赤黒く残っていた



それに胸元には爪で切り裂かれた跡もある



不死川様が鬼に傷物にされた私をどんな気持ちで見るのだろうか恐い


目を合わせるのが不安で震えてしまいそうになる



そっと左肩に柔らかい物が触れた、と思ったらピリッと痛みが走り背中がぞわりとした



「あっ!」



不死川様が何度も口付けをして肌を吸い上げた



そのたびに私の口からは声がもれ下腹部がうずく、初めて刺激に不死川様の背中に夢中でしがみついていた


口付けが終わる頃には息は乱れ、頭ボーとしてしまう




「これでお前の体の跡は俺が付けたのだけになったな」



嬉しそうに笑いながら今度は唇を吸い上げられる



「ん… あっ…」


恥ずかしい声が止まらない、力が抜けて少し口が開いた時に舌が入り込んでくる、身を引きそうになるも腰と後頭部に手を回され不死川様と体が密着し逃げられない
強引に舌を絡め吸い上げられ、二人の息づかいと水音が聞こえる
流し込まれる唾液を飲み込めず端から流れ出た時にようやく離れ、だらしなく私の口から垂れた唾液を舐めとった



「お前は綺麗だよ…全部俺の物にしたいくらいにな」


私の手を取り自分の下腹部にあてた



「!!」



「分かるだろ?俺がどれだけ欲しがってるか」
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