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かわいいひと

第6章 初めての人【宇随 天元】






ヘラヘラと笑い全く反省していない目の前の男に堪忍袋の緒が切れた

「なに笑ってんの!あの爆破のせいで私の作りかけの花壇が台無しなんだよ!」



立花海奈帆(たちばなみなほ)が職員室で美術教師の宇随天元の机を両手で叩いたあと、ヘラヘラと笑う男の髪の毛を掴み机に叩きつけた


「立花!やりすぎだぞ!」

慌て間に入るのは社会科教師の煉獄で


「宇随が悪い」

海奈帆の味方につくのは体育科教師の冨岡だ。この4人は、宇随は2つ年上で3人は同級生で4人とも高校が同じだった。


海奈帆の父は剣道の師範をしていて、無口な冨岡とは同じ部活だったし、幼い頃からの同門だった

煉獄も剣道をしていて大会に出れば、決勝までお互いに残って冨岡と対戦する事が多かった。偶然にも同じ高校で剣道部繋がりで仲良くなった。


海奈帆は性格の激しさからは想像も出来ないくらいの少し寂しげな美人で178センチもある高身長
外見だけなら高校ナンバー3と言われていた

その性格の激しさを知らない他校の輩から告白されこっぴどく振ったのを恨まれて、拉致られそうになった所をたまたま見かけた宇随が助けに入るつもりが、海奈帆は宇随も引くほどに相手をぼこぼこにしてしまった。

この時の海奈帆は、すでに身長は178センチあり夢は女子の総合格闘家だったので、剣道のみならずキックボクシングにはまり筋トレもしていた。


一発で記憶が無くなっていた輩は海奈帆に負けたとは思っていなくて、逆恨みされた感じの宇随が今度は呼び出され囲まれた所に海奈帆と冨岡、煉獄が来て4人で大暴れしてからの仲で2つ上の宇随とよく遊んでいた



それから男3人はそれぞれ別の大学に進学したのにもかかわらず、これまた偶然にも同じ学校に就職をして4年ぶりに再会をはたした


海奈帆はといえば、自宅の広い庭の草木や庭の手入れなんかも大好きで、大学は農業大学に進学した。自宅の庭を管理していた庭師の元で修行もしていたのだが卒業してからは、総合格闘家の夢を捨てきれず、海外へ格闘武者修行を2年もしたのだが、足の健を痛めてしまい格闘家の夢は諦め、師匠(庭師)の知り合いの産屋敷氏の経営する学校の庭の管理をすることになったのが一年前。



海奈帆の相変わらずの外見に職員、生徒までが

「モデルみたいな庭師が来た」

男子学生の間で密かな話題になっていた


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