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弱ペダ:巻島裕介と触れあい10題

第10章 ちゅう:同学年 甘



やっぱり 彼には敵いません。



10.ちゅう



冬は寒い。
指もカサカサだし、唇もカサカサになる。


「寒いなぁ」



リップクリームのフタを開け
小指に少しつけてから、唇にぬる。


慣れてしまえば、鏡もいらないし、
好きな量をぬれるから
私は昔からコレを愛用している。




「愛羅。」


そう名前を呼ばれ振り返ると
頭の上からキスの雨が降り
離れていった唇に
リップクリームを拭い取られた。



「リップ、ぬったとこだったのに。」



もう一度、ぬろうとリップクリームを手に取りながら
唇を尖らせると、貸してみろと彼に奪われた。



裕介は後ろから私を抱きしめるように座っていたのに
いつの間にか
向かい合うように座っている。


こういう時の彼の動きの速さは
ホント尊敬に値する。




リップクリームを掬う細い裕介の指。

見慣れなさすぎてジーッと見てしまった。



彼の手が顎にそえられ、クッと上を向かされた。



見つめられるのが恥ずかし過ぎて目を伏せる。


唇にリップクリームがのせられ、
ぎこちない動きで伸ばされた。




それにしたって
量、多くない?



今度は テカテカになっちゃうじゃん。



ゆっくり目を開けてみると裕介と目が合う。


ソッと瞼を覆われて、優しく何度かキスされた。



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