第6章 身だしなみは誰かの為に
「楽しそうだなぁ。御手杵」
開いた障子扉の先から声が聞こえるが、視界がぼやけて定まらない。
「おう。混ざるか?正三位」
まるで何でもない事のようにその人を誘う御手杵様。
たまらず、イヤイヤと首を降った。
「ははっ。彩は嫌だとよ」
少し揶揄するように御手杵様は笑い、
また、ズンッと最奥を突かれた。
「んああアッっっっ!!」
スタスタと側に寄って来たその人が私の顎を掬う。
「はじめましてがこれじゃぁ何とも言えねぇが、俺は日本号だ」
「に、ほ、んご…様」
なおもガツガツと身体を打ち付ける御手杵様に、言葉が絶え絶えな私。
こんな姿ではじめましての挨拶なんて、本当に…何とも言えない。
「御手杵。誘ってもらった所で悪いが、俺は主の話に興味無ぇんだ。それになぁ…お前と違って、もう飛びそうな御ひいさんに追い討ちかけるほど、人でなしでもねぇよ」
「俺らは刀だろ?元より『人で無し』だ」
「…んっぁっ、あぁっ」
腰を打ち付け、
膨らみを弄りながら、
御手杵様と日本号様が会話を続ける。
こちらの羞恥心などお構い無しだ。
その後も…
日本号様に見られながら、
御手杵様との行為に、
乱れて…
よがって…
喘いで…
私は意識を飛ばしたようだ。