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【刀剣乱舞 R18】クロユリを食む

第1章 純白の衣


「立ちなさい」

静かに発せられた言葉に従って、私は立ち上がった。


目の前に居る、オジサンとも、お兄さんとも判断つかない年頃の男性は、

上から下へ。
そして、また下から上へ。

品定めでもするかのように、私を見ている。


その隣では、

私の勝手なイメージだけれども、眼鏡を掛けてファイルを持った、いかにも市役所や区役所にでも居そうな公務員といった人が「如何でしょう?」と問いかけていた。


『如何でしょう?』の『如何』は、私を状態を指すのだ。

もう自分は、この人達にとって一つの商品である。

変に冷静な自分が嫌だ。


買われた後は…
きっと、慰み物にでもされるのだろうか…。

だったら、もう、この人でいい。


小太りな小汚いオッサンや、棺桶に片足を突っ込むような年頃の爺さんに買われるくらいなら、まだこの人の方がマシだ。

あとは、あまり痛いことをされない事を願うだけだ。

やけに冷静な自分がやっぱり嫌だ。

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