第4章 『約束』は頷くべからず
「お迎えにあがりました!!」
スパーンと障子扉をあけて姿を表したのはピンクの髪をした男の子。
確か、燭台切様が名前を言っていた。
「あっ…、えっとー。乱くん?」
「違いますよ。僕は秋田藤四郎です」
人懐っこい笑顔が印象的だ。
「とーしろうくん?」
「この本丸に藤四郎はたくさん居りますので『秋田』と呼んで下さい」
ペコリと頭を下げる、礼儀正しい男の子。
「…秋田、くん」
「はい!!よろくお願いします。乱兄さんは出陣になりましたので代理で来ました」
「しゅつ…じん?」
しゅつじんって、出陣?
大河ドラマとかでよく聞く、あの出陣?
「なので、代わりに僕が本丸を案内しますね!!行きましょう!!」
さぁ、立って立って!!と促す秋田くんに手を取られ、部屋から足を踏み出した。
「お名前を伺ってもよろしいですか?」
「審神者様より、彩と」
「彩様ですね!!」