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若き英雄の情事

第2章 轟焦凍 おひるね


〇ゆずきサイド


『ん…』

ぱち、と目を覚ますと見覚えのない天井。

『あれ?…あ』

隣を見るとスースーと音を立てて眠る愛しい人。

『そっか、私焦凍の部屋で寝ちゃったんだ』

『……』

(イタズラしたら、、だめかな?)


まだ彼は気持ちよさそうに眠っている。

(ちょっとだけね…ちょっとだけ)

彼の形のいい唇にチュッと音を立てて軽くキスをする。

彼はまだ起きる様子がない。

もう一度だけ、と今度はもう少し深くキスした。

「…ん」

(お、起きた!?)

彼はごろんと反対側へ寝返りを打った。
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