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若き英雄の情事

第2章 轟焦凍 おひるね


『む、なんでそっち向いちゃうのよ…』

もうキスはお預けだ。と思い、彼に抱き着くように寄り添った。

『焦凍ぉ…起きてよう…』

なんて言いながら、彼の背中をつんつんする。

ピクッ

(……おっ?)

つんつん…

ピクッ

(おやおや焦凍さん…もしかして脇腹よわい?)

何回もつつくと、その度に反応するからなんだか楽しくなってきた。

(もっとつついてやろ…)

すると彼が勢いよくガバッと体を起こした。

『…え』

「ゆずき…随分楽しそうだな」

『や、あの、ちがうんです焦凍さ、あの』

言うが早いかするが早いか、彼は強引に私の体を引き寄せ、キスをした。

チュッ…チュ、チュッ…

『…っ、ふ、ん…んんっ…ぷはっ…!!』

「どうしたんだ?そんなに触りたいならいくらでも触ればいいだろう?」

『いやあの…ごめんなさい…!』

「ゆずきが触らないなら俺が触ろう」

『ええっ!?』

(嫌な予感がする…)
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