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〖イケメン戦国〗翡翠色の向日葵《豊臣秀吉短編集》

第7章 蝶々結びの秘め事 / 秀吉END






「美依ほどは好きになれなくても…俺と夫婦になってくれた女は一生死ぬまで幸せにしてやるって。それが男だろ、誰にでも…忘れられない恋くらいあってもバチは当たらねぇ」






顔を見れば……
政宗は驚くほど清々しい顔をしていた。

そうか、政宗は。
美依を忘れるでもなく、受け入れて。
そして前に進む事を決めたんだ。










────やっぱりお前、男だな










「見合い…いい相手だといいな」

「んーでも俺思ったんだが」

「?」

「お前らの娘を嫁に貰うって手もありだなって。美依に似てるし……」

「ば、馬鹿言うんじゃねぇ!まだ赤ん坊だぞ!」

「俺がいい女に育ててやるよ」

「〜〜……!お前なぁ!」















────前言撤回
やっぱり手の早いお前は野獣だ。

娘をやれるか、断固拒否するからな。




あの日から……
雨が降る度に思う。
俺は間違った事をしたけど……
それは決して無駄にはならなかったと。

俺は俺の価値を見つけた。
家族を守ること。
愛するそいつらのために……
決して命を犠牲にはしない事。

それは、政宗のためでもある。

俺を選んだ美依を……
お前に誓ってでも、一生幸せにする。
お前が癒し、守ってくれた命も。



今度は───………
俺が守ってやれたらと思うんだ。



今は快晴。
複雑に絡んだ蝶々結びも…
やっと解けて、一本になった。

これからは家族を結んでいくよ。
離れないように、しっかり。

高い空を仰げば、眩しい光に包まれる。
俺が愛する者達の道標になる、と。



改めて───………
心に誓ったのだった。
















蝶々結びの秘め事 / 秀吉END

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