第9章 【誕生記念】妹なんかじゃいられない！ / ◆＆♥

「ひ…でよ、し、さっ……！」

「美依……っぁ……っ」

「あっ…も、らめぇっ……！」

「気をやるか？いいぞ、気持ち良く果てろ…！」




ぢゅぷっ、ずっ…ぱちゅんっ

酷い淫音は俺達が愛し合ってる証拠。
とても淫らで、その他は美依の喘ぐ声と、褥が擦れる音と。
それから…絶え間ない吐息の和音。
俺達は今、ひとつに結び合っているから。

美依……解るか？
お前が妹なら、俺はこんなに欲情しない。
一人の女で、唯一の女で。
だからこんなに欲しくなるんだ。

俺の熱情を感じろ、もっと。
穿く質量も、思いも、全部全部。






────たった一人、愛するお前に
全身全霊、俺の丸ごとを捧げてやるから






「やっ…ぁあぁぁぁぁ………っっ！」


と、その時。
美依の躰が弓形に反り、痙攣しながら中を最大限に収縮させた。
ああ、気をやったなと気づくと同時に、俺も張っていた線がぶつりと切れ……
限界まで高ぶった雄が、一気に弾け飛んだ。




「んっ……っ………！」




最奥を突き上げて、息を詰め。
そして腰を震わせ、精を放つ。
さっき僅かに吐き出した時は我慢していたから。
今度はそれを解き放って、全てを注ぐ。

突き抜ける感覚と共に襲ってくる、鋭い快感。
この瞬間が最高に至福なのだ。

俺は一滴残らず注ぎ込むように、ゆるくゆるく抜き差しを繰り返し、落ち着いてからゆっくり引き抜く。
さすれば、入り切らなかった精が蜜口から零れ、ぽたりと滴った。




「はぁっ…はぁっ…はぁっ……」

「気持ち良かったか？」

「秀吉、さん……」

「ん、どうした？」

「お誕生日おめでとう、もう…言っていいよね…？」




(……そう言えば、日付越えてたな)

相変わらず律儀な美依に、苦笑してしまう。
でも、誕生日になって一番最初に言ってもらえるのは、やっぱり嬉しいもんだな。

俺は肩から美依の脚を降ろすと、そのまま覆いかぶさって美依の唇を軽く啄む。
紅の味がするな、お前の味とは少し違うが…
たまにはそれに酔わされるのも悪くない。




「ああ、ありがとな」




見つめ合って、精一杯の礼を返せば、綻んだ花みたいに笑った美依。
その顔は……
何よりも綺麗で、愛らしかった。