「新テニ×ダン戦」理想のペア、LBXバトルでダブルス!?
第1章 理想のペア、LBXバトルでダブルス!?
ある日、丸井ブン太と木手永四郎は、Uー17合宿所から遠出をしていました。
「丸井くん、どこまでワタシについて来るのですか?」
前を歩いていた木手が振り返り尋ねます。彼が振り返ったとき、メガネがキランと光りました。
「どこまでって、木手ぇ、お前と行くとこが同じだから」
と、丸井は両手を頭の後ろに組み、細目でそう答えたあと、風船ガムを膨らませます。
「ふん、齋藤コーチは何を考えてあんな指示を出したのか」
「だな。LBXでダブルスって言ったっけ? LBXって何のことだかな」
「トキオシティに来れば、齋藤コーチから連絡を受けた少年たちが待っていると聞きましたが……」
木手が言ったあと、丸井は周りを見渡し、
「少年たちって、いっぱいグループがいて分からねえな」
どの少年たちに声を掛けたら良いのか分からず、木手と困っていました。
すると、丸井と木手たちに気付いた少年4人たちがやってきます。
「あの、Uー17合宿所からいらっしゃった方たちですか? オレ、山野バンです。ほら、君たちも自己紹介」
バンは後ろにいた3人の少年たちに自己紹介するよう、促しました。
「僕は海道ジン」
「大空ヒロです」
「瀬名アラタだ」
3人の少年たちが名乗ったあと、丸井たちも自己紹介します。
「シクヨロ! オレたち、Uー17合宿所から齋藤コーチの指示でトキオシティにやってきた丸井ブン太。んで、こっちがキテレツ」
「木手永四郎です」
丸井が「キテレツ」と紹介するものだから、すぐ訂正するように自分の名を名乗った木手です。
「丸井さんと木手さん、見たところ、LBXは初めてですね」
と、ヒロが言いました。次にジンが口を開きます。
「LBXはバンくんの父、山野博士が開発した人型のホビー用小型ロボットだ。あらゆる設計図を駆使して……」
ジンのLBXの説明が長くなりそうなところ、アラタが止めました。
「ジンさんの説明じゃ、丸井さんたちはさっぱりだって」
「おい、LBXのこと、ちゃんと細かく説明しないと伝わらないことが多い」
「細かい説明だと眠くなりますよ」
と、ヒロが言うと、ジンは無言で睨みますが、バンが片手で彼らのやりとりを止めました。